労働と人権
NXPは、自社の事業活動がチームメンバー、 サプライチェーンの従業員、 および地域社会の人々に影響を与えることを認識しています。NXPは自社の活動と意思決定において常に人権を尊重し、サプライヤやパートナーも同様に人権を尊重することを期待します。
このページに記載された情報は2023年時点のものです。
最新の情報については、 2024年企業サステナビリティ・レポート をご覧ください。
2023年の人権パフォーマンスのスナップショット
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15件のサプライチェーン・
デュー・デリジェンス監査 -
NXP人権ワーキング・グループを設立
レポートおよびコミットメント
NXPの行動規範、基準、プログラム、および監査手順は、私たちの行動は常にすべての人に敬意と尊厳を持って接するという最良の行動倫理基準を反映していなければならないとする、弊社のコミットメントを中心に構築されています。
デュー・デリジェンス
デュー・デリジェンスは、NXPのビジネスにおける意思決定およびリスク・マネジメント・システムに不可欠な要素です。NXPのデュー・デリジェンス・プロセスには、自社事業およびサプライ・チェーンに関して、労働と人権、健康と安全、環境リスクにどのように対応するのか、その方法が反映されています。このデュー・デリジェンスには、調査や公開報告書に加えて、リスク・アセスメント、コンプライアンスの監視、是正措置、ならびに従業員や経営陣、その他の主要ステークホルダーとの協議とエンゲージメントが含まれます。
2023年も、さまざまな面で改善を加えています。たとえば、NXP人権マネジメント・システムを刷新および更新し、2022年に公表した人権方針との整合性を確保しました。人権ポリシーとマネジメント・システムはともに、バリュー・チェーン内のパートナーやサード・パーティ・プロバイダとの連携方法、およびバリュー・チェーン全体での人権デュー・デリジェンスの実施方法に関する明確な指針となります。
顕著な人権課題
斡旋手数料の禁止
- 明確なポリシーにより、労働者への斡旋手数料の請求を禁止し、コンプライアンスを確保しています。
- 労働者が斡旋手数料を支払っていたことが判明した場合は、発覚後30日以内に返還することを義務付けています。
- ポリシー違反を秘密保持が確保されたうえで報告できる、苦情処理体制が構築されています。
書類の保持
- 明確なポリシーにより、労働者が身元書類を預ける必要がないことを定めています。
- 施設、寮、住居などで、施錠可能な安全性の高い個人用保管場所が提供されます。
- ポリシー違反を秘密保持が確保されたうえで報告できる、苦情処理体制が構築されています。
脆弱な労働者の公正な扱い
- パンデミック中も、パンデミック終息後も、労働者の福祉と安全衛生が確保されなければなりません。
- パンデミックの状況に関わらず、労働者への差別は禁止されています。
- 労働者は、パンデミックでの感染を含む危険への曝露から継続的に保護されていなければなりません。
- 労働者の差別的扱いを秘密保持が確保されたうえで報告できる、苦情処理体制が構築されています。
労働時間および休日
- 明確なポリシーにより、1週間の労働時間が60時間または法定労働時間（いずれか短い方）を超過することがないよう管理および制限されており、すべての時間外労働は強制ではありません。
- ポリシーを確認および管理できる記録システムと体制が構築されています。
- 1週間の通常勤務が48時間を超過することや、1日の予定労働時間が12時間を超過することは許容されません。
- 労働者には6就業日ごとに少なくとも1日の休日が与えられます。
- 労働者は、4時間ごとに20分以上の休憩に加え、決められた食事休憩を取ることが認められています。
- 労働者には法定の休日および休暇が与えられています。
- ポリシー違反を秘密保持が確保されたうえで報告できる、苦情処理体制が構築されています。
年少労働者
- 「児童」とは、15歳未満または当該国における就業最低年齢のいずれか高い方の年齢の者をいいます。
- 児童労働に関する包括的なポリシーにより、就業最低年齢が明確に定められています。
- 包括的なポリシーにより、18歳未満の年少労働者が夜勤や時間外労働など健康や安全が脅かされるような労働に就くことを禁止しています。
- 2つ以上の正当な身元証明書によって年齢確認を実施し、それらの書類は労働者に返却しています。
- 本人確認および照合の手段として、個人記録システムが構築されています。
- 労働者が法定就労可能年齢に達していないことが判明した場合、当該労働者は保護され、教育を修了させる機会が与えられます。
- ポリシー違反を秘密保持が確保されたうえで報告できる、苦情処理体制が構築されています。
明確な契約
- 契約は、関連法に違反したり、労働者を危険にさらすものであってはなりません。
- 勤務地への出発または雇用開始よりも前に、労働者に対して、業務内容、賃金、福利厚生および契約期間などの詳細な労働条件が記載された書面による明確な雇用契約書が提供されています。
- 契約書は、雇用開始前に、労働者が理解できる言語で作成されています。雇用開始前に変更が加えられる場合は、同等以上の雇用条件が提供されなければなりません。
- 契約により、労働者は妥当な通知を行ったうえで、適用法や規制に従い、罰金が科されることなく自由に雇用を終了できることが確保されています。
- 契約関連の情報を秘密保持が確保されたうえで報告できる、苦情処理体制が構築されています。
適正賃金
- 労働者の賃金は、すべての通常勤務時間に対して法定最低賃金を下回ることはありません。法定最低賃金が設定されていない場合は、業界における一般的な賃金が基準となります。
- 時間外労働による割増賃金は、法律または雇用契約で定められた基本賃金のうち高い方が適用されます。法律で言及されていない場合、割増賃金として、出来高払いや時給労働の基本賃金に対して時間当たり50%以上、または平均収入に対して時間当たり50%が上乗せされます。
- 労働者に理解できる言語での給与明細が支給され、それには通常勤務および時間外勤務の時間数とレートに関する詳細が明確に記載されています。
- 賃金は労働期間終了後14日以内に支払われます。
- 懲戒処分としての減給は禁止されています。
- 賃金や福利厚生関連の支払いに関する異議を、秘密保持が確保されたうえで申し立てることができる苦情処理体制が構築されています。
人権アセスメントと実績
| 2023年におけるNXPの実績 | 2023年におけるサプライ・チェーンの実績 | |
|---|---|---|
| 斡旋手数料の禁止 | 労働者による手数料の支払いはありませんでした。 | 監査対象となったサプライヤの33%で、斡旋手数料に関する違反行為が確認されました。斡旋手数料が確認された1社のサプライヤーは、当事者である労働者に全額を返金済みで、再発防止のためのポリシーと手順を導入しています。それ以外のサプライヤーで確認された違反は、ポリシーと手順が定められていないことに関連するものでした。 |
| 書類の保持 | 身元書類は労働者自身によって保持されています。 | 監査対象となった15社のサプライヤと2社の労働斡旋業者のうち3社で、労働者の身元書類の取り上げを防止するためのポリシーと手順が定められていませんでした。1社のサプライヤーは、この違反を既に解消しています。 |
| 脆弱な労働者の公正な扱い | NXPは雇用主負担ポリシーの遵守を継続しています。このポリシーは、採用と雇用の際に労働者が敬意と尊厳を持って扱われることを保証するものです。 | サプライヤ監査が再開されたため、NXPは従業員に聞き取りを行い、パンデミック時の労働状況を調査できるようになりました。NXPでは、労働者が自らの権利に関する問題や影響を匿名で報告できる電話回線を用意していますが、深刻な問題は報告されませんでした。 |
| 労働時間および休日 | すべての労働者が、週60時間の勤務スケジュールに則って就業し、6日ごとに1日の休日を与えられています。 | 監査対象となったサプライヤの40%が労働時間と休日を監視しておらず、NXPの要求事項に対する不適合となりました。4社のサプライヤがこの不適合をまだ解消していません。 |
| 年少労働者 | 児童労働は一切ありませんでした。すべての年少労働者は関連法や規制に従っています。 | 児童労働における3件の違反は、児童労働に関するポリシーや手順が定められていないことに関連するものでした。 |
| 明確な契約 | すべての労働者に対し、母国語で明確な契約書が発行されました。 | 監査対象となったサプライヤの33%に不明確な契約が存在していました。1社を除き、すべてのサプライヤがこの不適合を解消しています。 |
| 適正賃金 | 賃金や手当に相違はありませんでした。 | 監査対象となったサプライヤの27%に賃金と福利厚生の相違がありました。すべてのサプライヤがこの不適合を解消しています。 |
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